第04話「お母さんの手紙」

    放送日時:2007年01月28日
    初登場キャラ:リシャールトロンダリア?
    → キャラクター紹介・原作比較

     コゼット、可愛いコゼット。お母さんが迎えにいくまでテナルディエさんの言うことをよく聞いて、良い子にしていてね。お母さんはいつもあなたのことを想っています。」ファンティーヌはこのような手紙をお金と一緒に送っていました。
     しかしテナルディエはファンティーヌからの封筒を取り、中身のお金を確認すると、胡散臭い儲け話に夢中になり、中身の手紙は燃えさしが残る暖炉に捨てて出かけてしまいました。コゼットは母親からの手紙を暖炉から出しに行こうとしますが、“そばでパンを食べていたアゼルマのパンを盗み食いしようとした”と女将に思われてしまい、説教されてしまう。暖炉ではファンティーヌからの手紙がじわじわと燃えていました。しかし女将に「店が済んだら表を掃いてきな」と言われてしまいました。
     モンフェルメイユの街では、この街に新しく赴任してきたリシャール神父が住人に挨拶回りしていました。そして、リシャール神父は、ワーテルロー亭では身寄りのない子供を育ててる”親切な”人がいるという話を聞く。
     エポニーヌはクラスメイトのトロンと一緒に学校から帰っていました。トロンはエポニーヌに新しく赴任してきた神父の話をしていました。エポニーヌは「礼拝には行かないの?」と聞かれ「トロンと一緒なら…」と答えますが、言い終わらないうちにトロンと別れるところまできてしまい、トロンに何も言えないまま別れてしまいました。
     エポニーヌが家に着くと、家の前ではコゼットが掃除をしていました。エポニーヌはコゼットに靴を磨くよう言いますが、コゼットに草を抜き「これで擦ればきれいになるよ」と言われ、機嫌を悪くしてそれらの悪行を母親に報告しに行きました。
     女将はエポニーヌがその日に書いた字を見て大喜びしていました。「これだけ美人で読み書きまでできりゃ、うーんと金持ちの立派な旦那にだって認めてもらえるよ。」と褒めました。アゼルマに対しても美人だからと同じような調子で褒めていました。この様子を見ていたコゼットは、エポニーヌの「アゼルマも字の練習をしたら?」という言葉を聞き、はっとしました。字を読むことができれば、お母さんの手紙を読むことができるのです。コゼットはエポニーヌの書いていることを見て、覚えようとしましたが、女将の大目玉を食らい、2階の客間掃除にいかされました。それを見ていたアゼルマが「コゼットはお金持ちに認めてもらえないよね?」と聞くと、女将は「もちろんさ」と答えるのでした。
     ファンティーヌはちょっとドジな女工と仲良しになりました。給料日の帰りにその女工に食事に行かないかと誘われますが、ファンティーヌは断るのでした。工場の女工たちはファンティーヌは何か隠し事でもあるのかね…と噂していました。
     ファンティーヌがコゼットを迎えにいったときに渡すプレゼントのことを思いながら帰ってると、一人の男とすれ違いました。その男は警官2人に追いかけられていました。その男は広場で捕まりました。先日赴任したジャヴェール警部が、その男が隣町で起こった強盗犯の人相書きによく似ているという理由だけで捕まえたのでした。
     すぐそばをマドレーヌ市長が通りかかり、改めてマドレーヌ市長がジャン・ヴァルジャンという男によく似ていると思いました。しかし、その様子を察知したフォーシュルヴァンが“煙突掃除の子にお金をあげていた。自分の勘だが市長は怪しい”とマドレーヌの悪口を言うと、「それ以上市長を侮辱するなら後の話は警察署で聞こう」と脅すのでした。
     一方、コゼットはエポニーヌに忘れ物を届けに学校まで来ていました、付いてきたガヴローシュやシュシュと一緒に。しかし、学校に着いたとき、エポニーヌらは授業中でした。コゼットはエポニーヌをすぐに見つけましたが、黒板に貼られたフランス語のスペルに見とれてしまいました。ガヴローシュに声をかけられ我に返りましたが、窓から覗いてるところをトロンに見られてしまいました。休憩時間になり、トロンに話しかけられます。ガヴローシュがエポニーヌを呼び出し、コゼットが忘れ物を渡すと、トロンはエポニーヌに「エポニーヌの妹?」と聞きます。エポニーヌは否定しながら“帰れ”という合図を出します。コゼットはトロンに再び話しかけられますが、エポニーヌの合図のこともあり、話の途中で帰ってしまいました。
     コゼットとガヴローシュが、帰りに勉強の真似事遊びをしながら帰っていると、途中でリシャール神父にぶつかってしまいます。神父に手紙が読めるようになれたらと勉強していることを伝えると、神父さんはコゼットに“Cosette”でコゼットと読むことを教えてくれました。
     夕方、宿屋では旦那が不機嫌でした。儲け話で騙されたのです。そして、コゼットはまだ帰っていませんでした。エポニーヌは“コゼットのせいで凄く恥ずかしかった”と言い、女将はお仕置きすると意気込みました。そのとき、表でコゼットとガヴローシュの声がしたので、女将はコゼットを叱るため、ドアをあけて説教をしようとしましたが、神父の格好をした人が2人を送りにきており、説教を続けることができませんでした。コゼットと神父リシャールが帰りが遅くなった理由を話すと、宿屋の夫妻はさぞコゼットを慈善的に引き受けているといった劇をし、リシャールを半強制的に追い出し、コゼットの説教を再開するのでした。酷い格好で来るから恥ずかしかった…と。ガヴローシュがコゼットの服はみんなエポニーヌとアゼルマが取ったからだと言い、庇いますが、エポニーヌらの脅しには勝てず、引っ込んでしまいました。説教を続けるコゼットの横で、亭主は仕送り要求を10フランに値上げすることを考え付きました。コゼットがふと暖炉のほうを見ると、今朝暖炉に捨てられたお母さんからの手紙がまだ焼けずに残っていました。コゼットは薪を取ってくると言い訳をし、桶を取る影で手紙を取ると外に出ていきました。薄明かりの中、コゼットは手紙を見て“Cosette”の文字が何箇所もあることに気がつき、お母さんのことを想うのでした。
     そのころ、モントメイユ・シュル・メールの街で、マドレーヌの少ない敵であるフォーシュルヴァンが操る荷馬車の車輪が石に当たって外れ、フォーシュルヴァンが荷馬車の下敷きになってしまった。



    ――管理人感想&よく解らない解説――
     母親の手紙に関わる話ですね…。基本的にコゼットはこの境遇が改善されるまで文字とは無縁の生活を送っていましたし、もしあったとしてもファンティーヌを中心に描かれている原作には載ってないので、この話はほぼ全てがアニメのオリジナルです。
     ただ、“ワーテルロー亭では身寄りのない子供を慈善的に預かっている”や“ファンティーヌは隠し事をしている”という噂話は原作にも描かれていた話であり、原作の内容から離れすぎてはない内容となっています。後者の噂は重要なキーワードになってくるのですが…、まぁ、極度のネタバレは野暮ということで、この辺りでやめときます。
     あと、このストーリー紹介では管理人は原作を数回読んだ上でアニメを見て、そしてストーリー詳細を書いています。ところどころ何も変哲もないキーワードをわざと目立つように書いてあることや、どうでもいいような些細な事柄を細かく書いてあることがありますが、それは原作では後々重要になる事柄ですので心の隅に留めておいてくださいね。
     ただ、エポニーヌやコゼットのあの赤らめた顔は如何なものかとは思う。そんなお年頃じゃないでしょ!ってお話である。

     どうでもいい話だが、フォーシュルヴァンが荷馬車の下敷きになった事件は、原作ではファンティーヌがモントメイユ・シュル・メールに帰る前であるが、アニメでは帰ってきて数年が経ったあとになっている。
     
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